特 集

芭蕉さんも歩いた古道を、ガイドと一緒に歩きます。ハイクで俳句が浮かぶかな?

〈おくのほそ道ハイク〉
ロマン感じる松尾芭蕉も歩いた道。

情報掲載日:2022.02.12
※最新の情報とは異なる場合がありますので、予めご了承ください。

歩くたのしさ、奥深さ。
松尾芭蕉の歩みに思いを馳せる。
おくのほそ道ハイク

鳴子と松尾芭蕉を知る旅へ出発!

江戸時代の歌人、松尾芭蕉。
代表作「奥の細道」には、東北の旅先で見た風景が書き記されており、
旅路の途中、芭蕉一行は鳴子にも訪れています。

当時の痕跡が今でも残されている鳴子で、
芭蕉が歩いた道をたどりながら思いを馳せる、
少し変わったアクティビティをご紹介しましょう。

鳴子温泉街よりさらに車で10分。
中山平温泉駅につくと、青いパーカーを着た男性を発見しました。

 

中山平温泉駅前にあるマップで、今日歩くルートを指し示す齋藤理さん。

 

今回「おくのほそ道ハイク」のガイドを担当してくれる、
”鳴子温泉もりたびの会”の齋藤理さんです。

福島県出身の齋藤さんは、仙台の高専を卒業後、
自動車の制御システム開発に従事します。
その後、鳴子の資源の豊富さや風景に魅せられ、地域おこし協力隊として
2017年に鳴子へ移住。
その地域資源を、新たな視点で発信したいという思いから、
自然体験や環境体験を通して、豊かな学びの場を提供しています。
「おくのほそ道ハイク」も、歴史ある街の魅力を
より気軽に楽しんでほしいという思いが込められた企画です。

自然や歴史、地形の成り立ちに詳しい齋藤さんに
芭蕉が歩いた道を案内してもらいましょう!

 

森の静けさに癒やされる時間

 

最初に訪れた先は、安産の神として信仰されている山神社。
この先が林道になっているので、安全に帰ってこられるよう祈願しましょう。

 

「山の神様、今から入らせてもらいます。」

 

森に入ると、神秘的な空間が広がっていました。

喧騒を忘れる静けさと、澄んだ空気に包まれ、
まるで時が止まったような感覚を覚えます。
土や落ち葉を踏みしめて歩くと、サクサクと心地よい響きがついてきて楽しい。

 

光が差し込む風景は幻想的。まるで物語の中にいるようです。

 

「芭蕉が来た時期は梅雨、さらに山越え谷越えの旅で大変だったそうですよ。」と
齋藤さんが当時の様子を説明してくれました。
息切れしながら歩く芭蕉を想像すると、歴史上の人物が
近しい存在に思えてくるので不思議です。

 

枝に自生しているキノコを発見!自然のいとなみをじっくり味わいます。

 

20分ほど歩いて、ひとやすみ。
齋藤さんがその場でお湯を沸かし、ほうじ茶ラテをいれてくれました。
温かい飲み物を飲みながら、森の静けさ、鳥の鳴き声、
風のせせらぎに耳をすませる、至福のひとときです。

 

湯気がふわっと立ちのぼる瞬間。木漏れ日が差して粒子がきらきら光っています。

 

寒い中で飲むほうじ茶ラテは格別。冷えた身体に染み渡る…!

 

 

歴史ある街並みを眺めて、地域資源を深く知る

次に向かった先は、”封人の家”。
松尾芭蕉が鳴子から最上へ向かう途中に泊まった宿として知られています。
芭蕉が逗留したとされている建物で現存しているものは、
全国でもここが唯一といわれているようです。

 

茅葺屋根の大きなお屋敷

 

ここで、松尾芭蕉が詠んだ句をご紹介。
「のみしらみ うまのばりする まくらもと」

妙な音が気になり目を覚ますと、芭蕉の枕元で馬が放尿していた…
そう感じさせるくらい、人と馬の距離が近いことを表した一句です。
馬と人が同じ部屋で暮らす鳴子の地域性が垣間見え、
クスッと笑えるような、芭蕉のセンスの良さを感じます。

 

封人の家から、JR堺田駅へ歩いて向かう途中、分水嶺を発見しました。
太平洋と日本海へ水を注ぎ込んでいる、東西の海へと分かれる分岐点です。

 

この場所を境に、小川から大海原へと流れていきます。

 

平坦な場所にある分水嶺は全国的にも珍しく、
ちょろちょろとした小川が、大海原に向かって
流れていくと思うと、自然の壮大さを感じます。
芭蕉もきっと、同じような気持ちになったことでしょう。

芭蕉が歩いた道を実際に歩くことで、
鳴子の自然の豊かさや歴史の痕跡をより深く知ることができ、
新たな地域の魅力を発見した時間となりました。

 

ついに峠越え!記念撮影しました。

 

齋藤さんは、今後もこのようなツアーを続けていきたいと語ります。
「歴史や自然の魅力を、より気軽に体感してもらいたいと思い、
今回のような企画をつくりました。
自分が得意とする分野と鳴子の地域資源をかけ合わせて、
新しい鳴子の魅力を発信していきたいと思っています。
今後は、私のようなガイドの担い手を育てていく土俵もつくっていきたいですね。」

誰もが親しむような、明るく爽やかな笑顔で答えてくれました。
従来の観光とはちがう、新しい鳴子の魅力が詰まった「おくのほそ道ハイク」。

歩くからこそ見えてくる面白さを、是非実感してみては。

 

 

撮影:佐竹歩美、足利文香

この記事を書いた人はこちら

P太郎|ツナグ編集室/SunDesign

大崎市三本木出身在住。デザイナー兼アーティストとして活動中。PeaceとPerson、人と人を繋ぎ、豊かで平和な社会を作れたら嬉しい。縄文好き。

  • ※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
  • ※新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、国・県・各市町村から各種要請などがなされる場合がございます。必ず事前にご確認ください
  • ※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします

MONTHLY RANKING

月間記事ランキング